そういって少しずつドアに近づいた。

裕也君との距離は、遠くなる。

このまま何も言わないで帰るのもアリかな、って思ったんだけど、

それじゃ寂しすぎるから、お別れの言葉を一言、裕也君に残すよ。



・・・これでもう、全て終わり。




「・・・バイバイ、裕也君。」



言った後、寂しさがすごくこみ上げてきた。

何も言わない裕也君。やっぱり裕也君にとって、一番は彼女なんだよね。

私はさよならを告げながらも、すこし期待をしていたのかな。



・・・もしかしたら、裕也君が止めてくれるかもしれない、って。

そうしたら裕也君がすこしでも私のことを気にかけてくれてるって、思えたのに。