「・・・泣いてなんか・・・ないよ?」

「嘘つけ・・・目が赤い。」

「ちょっと目にゴミが入っちゃってさ・・・っ!」

「だから、嘘つくなよ。」

「・・・っ!裕也君には、関係ないよ・・・っ!!」



そういって理緒は思いっきり俺を突き放してきた。

こんな理緒、初めてだ。

今までは俺が肩を抱いたり手を繋いだりしても、一度も突き放したことはないのに。

何・・・?何なんだよ?



突き放された瞬間、2人の距離が一気に離れた気がした。

物理的な距離じゃなくて・・・ココロの、距離。



なんだかイライラした。寂しさなのか、悲しさなのか。

俺にはわからなかったけど。

彼女がいるくせに、理緒も、引き止めておきたかった。






・・・離れて、いくなよ。