さり気に歩幅もあわせてくれてるのがわかる。

だって、私はいつも歩くのがトロいって友達に言われるし。

それなのにいつものペースで裕也君についていけるってことは、

裕也君が私にあわせてくれてるってことでしょ?



・・・なんだか今日はすごく優しいね?

ううん、いつも優しい裕也君なんだけど、今日は倍以上ってくらいに優しい。


こんな風に優しくされちゃ、本当に勘違いしちゃう。

自分が“本当の”彼女になれたんだって。




そんなわけないのに。

瑠奈ちゃんがいるのに。