優しさに寂しさを感じるのは何故?

すぐそばにいるはずなのにね。



- Side Rio -



夜、待ち合わせ時間の5分前くらいに駅に着いた。

人通りがとても多くて、裕也君を見つけるのにも一苦労。


ちょっとだけ人の少ない場所に出れたと思ったら、遠くで裕也君を発見した。

だんだんと近づいていく。



「待たせちゃってゴメンね。」

「いや、俺も今来たとこだから。・・・それじゃ、行こっか。」



裕也君の後についていこうと歩き出したらふと握られた右手。

突然すぎて、心の準備が出来てなかった私は心臓が急に大きく音を立て始めた。

握られた手から、裕也君にドキドキが伝わっちゃいそうだよ。