理緒の瞳に映るのは俺だけ。

俺は絶対、離してなんかやらないから。



- Side Yuya -



俺らはしばらくそのまま教室で幸せを感じあっていた。

このままずっと、理緒を抱きしめていたかった。

こんな風に愛しさを感じたのは理緒が初めてかもしれない。

仕草の一つ一つに可愛さを感じて、愛しさが生まれて。



そして俺はまたキスを一つ落とした。

いつの間にか理緒の身体は震えが止まっていたみたいだ。

少し安心した俺は、さっき聞けなかったことを聞いた。



「俺が来る前、陸に何されたんだよ?」