静かすぎる一人きりの部屋に急に寂しさと虚しさを感じた。

心に浮かんだのは・・・瑠奈じゃなく理緒だった。

さよならを告げて涙を流していた理緒が未だに俺の頭に浮かんでくる。



もう、戻りはしない関係なのに。

今更好きだって気づいたって遅いのに。



理緒は、こんな俺を乗りかえの早い男だ、って嫌いになるかな。

そうだよな、瑠奈に振られたから理緒に近づくって、なんか調子良すぎだよな、俺。





携帯を手に握って、理緒の番号をディスプレイに表示させる。

だけど通話ボタンが押せるわけもなく、そのまま日は暮れていった――・・・。