「誰を……?」 『あなたは誰……?』 「あぁ……俺は芳野 航 - houno wataru - な。」 『あなたも暴走族の人……?』 「へ?そうだけど……?」 『……っ』 駄目、だ……。 無意識のうちに身体が小さく震え始めた。 「え……?」 体が震えていることに気づいたのか動揺し始めた芳野航。 わたしだって、どうして体が震えているのかなんてわからない。 『は、なして……』 「ちょっと航ー、何してるのー?」