何故か突然殴られて、頬に鋭い痛みがはしった。


「女に手を挙げるなんて最低」

「人間じゃねぇな」

「馬鹿じゃねぇの」

「そいつを離せ」


色々な声が聞こえてきて漸く理解できた。



この人達は、黒蛇を潰しに来たんだ。




そう納得したとき、


「愛菜さんを解放してください!」


そんな懐かしい声が聞こえてきた。




『み、な…と……?』


「愛菜さん!助けに来ましたよっ……遅くなってしまってごめんなさい……」


泣きながら言う湊。


本当に来るなんて、思ってなかった。