女装系男子。


「は、はぁ…」



「和華、」



瑞希と小声で話し合っていると、後ろから雅が肩に手を置いてきた



「雅、ビビるからやめ…」



「和華、移動教室だから行こ!」



「…瑞希?」



「みーちゃん?」



雅は何か企んでいるような笑みで瑞希を呼んだ



「和華、早く行こ」



「う、うん」



強く手を引かれ、私は瑞希の手を振り払う



「本当に雅を避けるの…?」



「言っとくけど、あいつもおと…」



「和華、」



なんで、理科の移動教室の時だけ何かあるんだろう



「みや…」



チャイムが鳴り、私は逃げるように教室に入った



なんか、凄く居づらかった…



その時間の授業に二人は来なかった



二時間目も、三時間目も四時間目も。



昼休み、雅だけが戻ってきた