「・・・じゃあ・・・帰ろうか」

来た道の方に体を向ける中島君。

いや・・・だな・・・

「・・・探そうよ・・・蛍」

中島君を引き止めた私の胸の鼓動が大きく鳴り響く。

見つけたい・・・中島君の表情を変えてしまうほどきれいな蛍・・・。

私も見たい・・・!

「でも・・・」

困ったような表情で見つめる中島君。

「蛍隠れてるかもしれないし・・・一緒に・・・探そう・・・?」

困らせてごめんね・・・でも、どうしても今じゃなきゃならない気がするの・・・

「・・・うん・・・」

そう返事をした彼は、少し顔をそむけた。

でも、嫌そうには見えなくて・・・

表情があまり変わらないのは、きっと彼が・・・少し不器用なだけ。