-・・・

急に止んだその音に、私は勢いよく顔を上げた。

そして、そこに立っていたのは・・・


「・・・大丈夫・・・?」


まだ中学生の中島君だった。

「中島君・・・!」

私は驚きのあまり、目が点になってしまった。

どうして!?

「ごめんね、びっくりさせちゃって・・・」

そう言って、私よりも大きい手を差し出す彼は、この時からとても優しかった。

「ぁ、ありがと・・・」

いいのかな・・・?

私は戸惑いながらも、彼の手を握った。



立ち上がった私は、彼と向かい合うようなかたちになった。

まだ二人とも目線があまり変わらなくて、手を伸ばせばきっと触れられる・・・そんな距離だった。

「ケガ・・・ない?」

中島君の声に、ハッと我に返る私。

「う、うん!大丈夫・・・」

少しぎこちない雰囲気。

これが私達の初めての会話だった。

「それなら良かった・・・。それじゃあ、おれは行くね」

そう言って、体の向きを変える中島君。

え・・・?

「ちょっと待って!!」

とっさに出た言葉・・・。

あれ・・・?私、何で引き止めてるんだろう・・・。

自分でも理解ができない。

心臓がドキドキと大きく鳴る。