花管、不思議語り




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ある夕暮れ、わたくし、歩いておりましたの。


そして、ちょうど、ある橋のたもとにかかった時、この日記帳を拾いました。


日記帳を拾うなんてそうそうあることでもございませんけど、その中身にもまた、世にも不思議な日々が綴られておりました。


断わっておきますが、わたくし、人の日記帳を勝手に覗く趣味はございませんのよ。


……ただ、この日記帳の場合は、少しばかり勝手が違ったもので……まぁ、それは別の話、ですわね。