「良かったー。しーちゃん、もう怒らないでね?」
太陽のように笑う彼女は、本当に美人だ。
「華月、そのしーちゃんっての、やめて。本当に女みたいで嫌。」
一番上の兄貴は孝志、
その下の兄貴は博志、
それで僕…志織って…ねえ?
ちなみに期待したい女の子が生まれなくて、もういいや!って付けた名前。
そんな投げやりに付けた名前なのに、
僕は女のように大事に可愛がられて育てられた。
女の子みたいに可愛い顔。って言われて嫌いだったこの顔を、
格好良いね。って
僕より格段に
可愛いくて、美しくて、格好良い
華月に言われた。
その時から華月のことが好きなのは、
まだ秘密の話。
