名無しの恋愛



「え…」



相手が少しびっくりして出した声は、低くてどこか優しかった。



一瞬の沈黙。



慌てた私は思わず自己紹介。


「あ…私はっ…ここの吹奏楽部の者ですがっ…!」



目を瞑って、相手を見ないようにした。

だって七不思議だったら怖いし…




「ははっ…初めまして。今日からこの学校に毎月来ることになった楽器屋の者です」