「おめでとうございます!!」







アタシが明るい場所へたどり着いたときだった。




そこには、あのキノコ頭が立っていた。






「えっ…、ここがゴール??」




「そうです、そうです!では、あなたの学年・クラスとお名前をどうぞ!!」





「え?…あ、はい。1年E組の有川麗奈です」




「ありがとうごさいます。実はですね~、あなたが初のゴール者なんですよ!」




「……えっ!?」





「他の生徒達は、みんなつまらないと言って途中で抜け出してしまったらしいんです…」



キノコが悲しそうに言った。






(やっぱりみんなもつまらなかったんだ……)





自分だけゴールしてしまって、嬉しいような、恥ずかしいような複雑な気持ちだった。