おばあさんは、腰にぶら下げていた“鎌”のようなものを取り出し、アタシに迫ってきた。
「お前がこの樹海に入ってきたときから目をつけとったんじゃ!」
「えっ…樹海!!?」
辺りをよく見回すと、木にたくさん囲まれていた。
(いつの間にこんな所に来たんだろう…?でも早く逃げなきゃ!!)
そうは思ったものの、ヘタに動けば、この樹海から出られなくなるかもしれない…。
「ヒヒッ…!逃げられはしないさ」
おばあさんが不気味に笑った。
『麗奈…!……麗奈…!!』
あまりに怖すぎて泣きそうになっていた時、またあの声が聞こえて来た……

