カノン




「2人で何、企んでるの?」

振り返ると、馨君が後ろ手で屋上のドアを閉めているところだった。

「か、馨君!?」

「いつの間に仲良くなってたの?」

「げっ!何でここに!」

寝転がっていたカズ君は跳ね起き、瞬時に顔を険しくさせた。


「んー?ふたばちゃんが持ってたはずのカズのギターがいつの間にかなくなっててるなって思っててさ。そしたら、カズがギターケースを背負って歩いてたからあれ?って思って。カズ、最近早く学校来てギター隠してたでしょ。っでギター持ってふたばちゃんがどっか行くからつけて来た」


「探偵にでもなるつもりか、お前は!」

「そう言うなら検討してみるよ。それで?2人でこそこそギター持って何する気?」

馨君の笑顔の圧力に負け、渋々説明することになった。


「驚いたなー。カズが戻りたいなんて」

「うるせぇ。気が変わったんだ」

「また棗とカズの仲裁に入らなきゃいけないかと思うと気疲れしそうだけど」

「お前で口止めしとけよ!?」

「わかったよ。けど、棗に認めさせるって相当骨がいるよ?カズの場合、仲違い中ってことで自然とハードル上がるだろうしね」

「それは重々承知で・・・」

認めてもらえればいい、とは思ったものの、正直その難解さとタイミングを計りかねていた。


「俺にいい案があるんだけど」


そんなところに降ってきた神の言葉。

すがりつく思いで聴き入った。