この恋はまるで夢のようで。






とにかく!


宣言通り今日、今野をデートに誘う!









朝、廊下側一番前の席にいつも通り座っていると、朝練終わりの今野がエナメルバックを抱えて教室に入ってきた。



「はよ。」


「おはよ。」





ダメだ!声音から照れてるのバレバレ。




「何、お前。声変だよ。風邪?」


「ちっ……!違う!!」


今野の頭の上にあからさまにハテナが出た。



「……その……部活オフの休日……ある?」


今度はさすがにわかったみたいだ。


ちょっとニヤニヤしてるし……。



「………………再来週の日曜暇だよ。」



「……えっと……じゃあその日、遊びに行かない?」


自分の口から『デート』という言葉は出せなかった。



「ひよちゃんからお誘いが来るとはなぁ……。」


「ひっ……ひよちゃんって何よ!!

ニヤニヤすんな!!」



今野がハハハッと笑う。



もぉー!

こっちは必死でデートに誘ってんのに!

ムカつく!!