この恋はまるで夢のようで。





「じゃあ、俺部活だから。」



「途中で帰るかもだけど、ちょっと見てくから!頑張れよ!」



「よっしゃ!!」





今日は始業式だから解散時間が早い。


かよちゃんに頼んで一緒にバスケ部を見ていく約束をしていた。








ギャラリーに行くと、いつも通り、数人の本田くんファンがいた。

もしかしたら隠れ今野ファンもいるかもだけど……。

今野は実はかなりモテるし。


ちょっぴり優越感♪







「今野くん、ひよのこと見てる。」


かよちゃんがこそっと言うので、あたしは今野の方を見た。





バッチリ目、合ったし。





仕方なくヒラヒラと手を振ると、今野もニコッと笑って、「見てろよ」と言わんばかりに、3ポイントを決めた。



「はは…今野くんカッコつけたがりだなぁ」


「外したらおもしろかったのにね。」





さっきから妙に視線がいたいな……。



ふと右を見ると、数人のファンの中にあたしを横目で睨み付けている女の子がいた。


目が合いそうになった瞬間、逸らされたけど。




茶髪をふわふわに巻いているかわいい子だ。

化粧も上手で、周りのケバい子達とは違う。





こういう女子の中の女子って怖いんだよな……。