電車で席に座り、一息つく。
「……送ってもらってごめんね?疲れてるのに。」
「別に疲れてねぇよ。ほとんど試合には出てないし。」
「……………」
「俺やっぱ自己中かも。」
「え……?」
「……本来はさ、3年生が引退するから悲しくて泣くのかもしれないけど、俺の場合、自分の無力さに泣けてくる。」
さっきまでの明るい今野と真逆だし……。
「どうして部内でベンチ入りしたくらいで満足してたんだろう……。」
「……私は今野の気持ち分かるよ?
誰か一人くらい、そういう人がいないと。もうそれ以上強くなれないと思う。」
出来るだけ笑顔で今野を見つめる。
「きっと来年はいっぱい勝つね!」
「……ん……………」
今野が私の肩に額を置く。
冷たいものがしみてくるのが伝わった。
男子もこういうとき泣くんだなぁ………。
弱々しい今野の頭を優しく撫でた。



