この恋はまるで夢のようで。






司side







俺って馬鹿だなぁ……




俺は今、屋上でボケーッと空を眺めている。




ホントは屋上立ち入り禁止だから、俺しかいない。









『今野なんてだいっきらい』







あの言葉を聞くまで、自分が何したのか分からなかった。






本田に相澤のことを言った後のあいつの反応ったら傑作だよ。















あいつら、両想いだ。








面と向かって謝らないといけないのに。



俺が何かを言えば、相澤が泣き出してしまう気がする。



あの小テストを見ただけで、唇を思いっきり噛んでいたから。








馬鹿だな、ホント馬鹿だ。





これが芝居なら、一番かわいそうなのは俺だ。










その時、けたたましい足音と共に勢いよくドアが開いた。