「そっか……」
「ひよは……さぁ……………」
「本田君に気持ちを知られたから泣いてるの?」
「え……」
そんなの決まってる。
「そうだ「それとも……………」
「今野君にひよの気持ちを決めつけられたから泣いてるの?」
驚いてかよちゃんを見つめる。
冗談にしては目が真っ直ぐ過ぎる……
決めつけられる?
だって今野は私が本田君を好きだって知ってた。
私が言った。
さっきから今野の顔がちらつく。
そもそもどうして今野の話なんてしてるの?
「昨日ギャラリーで隣の女の子達が今野君を応援した時からずっとひよ不機嫌だよ?
自分で気づいてる?」
不機嫌?
違う。
「私は……ただ……今野が嫌いで嫌いでたまらないの……………」
あぁ、おんなじだ。
昨日のギャラリーの時と。
更衣室の前で今野と話したときと。
そうか、私、泣きそうなんだ。



