「今野君ってああいう感じなんだ笑笑
仲良いんだね。」
かよちゃんがニヤッとしながら言う。
「そういうんじゃないって」
ムッとしながら返事をしていると、見覚えのある人が廊下の向こうから近づいてくる。
昨日何度も思い浮かべた顔。
「かよちゃん、来た。」
思わず顔を伏せながら、小声で伝える。
「へぇーー」
「お前が好きなのって本田なんだ。」
かよちゃんだけだと思っていたのに、隣には今野が肘をつき、ニヤニヤしながらこちらを覗いている。
私、今、絶対顔赤いのに!!
「盗み聞きしないでってば!」
「どうせ昨日のワンオンワン見て惚れたんだろ。」
「何でその事知って……………」
「いや、フツーギャラリーに誰かいれば気づくって。」
そういうもんか……………
「俺協力してやろーか?」
「私も協力するよ!!」
「えっっっっ!」
かよちゃんはそう言ってくれると思ってたけど、今野もそんなこと言うなんて……………
でもバスケ部なら本田君ともコンタクトとりやすいだろうし……。
からかわれたりするんだろうな、性格最悪だし。
「……お……ねがいします……………。」
そう言うと、今野とかよちゃんはニヤーっと笑った。