この恋はまるで夢のようで。

司side







「……司……？」



梨紗が心配そうに俺の顔を覗き込んでいる。






『……この人と……生きていきたいと……

この人となら死んでもいいと、思ってしまったから……』





どうして最初に俺が聞いた日に言ってくれなかったんだ……？





自然と涙がこぼれた。



梨紗の前で泣くつもりはなかったのに……。


顔を手で抑え、涙を止めようとする。







「……司……っ」










「……あの言葉を聞いていたら……」







「…………絶対に手放したりしなかった…………」











梨紗の目からも涙が落ちた。





静かに、ゆっくりと、観覧車は回り続けた。