日和side
冬の寒さが鼻にツーンとささる。
屋上に来たのは火照った顔を冷ますため。
今野と話すのはやっぱり緊張する……。
前まではこんなじゃなかったのにな……。
もう休み時間終わるし、教室に戻ろう……。
ドアに手を掛けると、力を入れなくてもドアが開いた。
前から不良で有名な男子たちが入ってきて、がっつり目が合ってしまった。
うわ……
キーンコーンカーンコーン…………
「なになに!?あんたサボり?」
「俺らいつもここ来るから待ってたんじゃね?」
そうして二人して笑う。
文化祭のときのナンパと一緒じゃんか……。
「ごめんなさい……。教室戻るので……。」
「あんた相澤さんでしょ?もうすでに2人の男と付き合ってんだもんな!ヤバくね!?」
「俺らともこの時間だけ付き合ってよー!」
手首をギュッと掴まれ、引っ張られる。
「いたっ…………」
もう一人があたしの髪を触る。
やだ……気持ち悪い……触らないで……!!
「……いやだっっっっっ!!」
その時、勢いよくドアが開いた。