「ごめんなさい。びっくりしたでしょう」

鈴木さんはすまなさそうに言った。


…あ、この人、信頼できる。

笑顔だけでそう思えるのは、何年ぶりだろう。

あたしは自分がそうだから、作り笑いはすぐわかる。

そして理解する。世間なんて作り笑いばかりのツマンナイ世界。


…だからこんな無機質な部屋で、出会ったこの笑顔に、ついていこうと思ったんだ。