ナニ?何なの?

あっさり言われて、あっさり帰されそうになってる、待合室。

「可哀想ね…」

聞こえる呟き。誰に向かって?

目をやれば、看護師が慌てて私から目をそらして。

…私?

「私」が「クローン病」だから「可哀想」?

パズルがハマったみたいに、ピカピカと。

私と世間を隔てる透明な壁が、もう一枚発生した。