キレイなお腹

口調は丁寧なのに、嫌とは言わせない威圧感。

それを感じたのは私だけじゃなかったらしく、ワ―カ―ホリックの親父も頷く。
「じゃ、俺らは出てるから。」

広瀬さんが、アッキ―を手招きしている。

「ああ、気をつけて行けよ。」

出ていく背中に、これだけはと思って叫ぶ。

「ありがとうっ!」
私の声に、広瀬さんは

ゆっくりと、

ゆっくりと、

ゆっくりと、笑った。