キレイなお腹

「なんでもないですよ。」

目を細めて広瀬サンは笑う。

離されたオヤジの手は、何事もなかったかのように戻された。

「お世話になりました。」

普通の親らしい事もいうのか…

オヤジに頭を下げられた偉いオ―ラをだしている医者は、にっこりと私に笑いかける。

「気づいたかい?症状が落ち着いたようだね。」

かすかにタバコの匂い。

なんだか安心する…。

「お嬢さんとお父様にお話があるのですが、よろしいでしょうか?」