ホントの初恋

「おう。この年で寮生活なんて
 すると思わなかったけどな。」

「ほんとだね。」

一瀬先生と琴乃の楽しそうな
会話が聞こえる。


いつの間にか先生と琴乃が2人で
前を歩いていた。


先輩が隣を歩いてる。

少しだけ緊張感が、体全体を
包んでいるみたいだった。


「広瀬先輩、副寮長なんですね。」


緊張しながらも、先に沈黙を
破ったのはあたしだった。


「副寮長って言ってもなんも
 やってないけどな。お飾りみたいなもん。」

「そうなんですか。」


話終わっちゃった。