「志麻さん?おーい、志麻さん。口元がニヤけてますよ?」





『ほーい?』





「いやいや、ほーい?じゃなくて。俺の隣の席でそんなキモい顔をしないでくださーい」










なんと。









キモい顔ですと。せめてお気持ち悪い顔でいらっしゃる、くらいに言ってくれないと気づつくじゃないか。










『はーあ。歩人くん。キミはなんてことを。人がせっかくキミの分までリボンを買ってきてあげようとしているのに。』




「はい?、え?リボン?なにそれ、」




『なんて恩知らずな奴だ。』



「いやいやなんかよくわかんないけど、とりあえず俺リボンなんていらないかんね?」



『あたしね、』



「ん?」



『あたしも、歩人が死んだら嫌だな。』