あなたへ【短編】




それから私は、毎日手紙を書いている。


そりゃあ、毎日持って行く訳にはいかないけれど。

毎日いつか静也君に届くはずの、
きっと静也君が内容を知ることになるはずの、手紙を、毎日、書く。



そこには、一言も好き。なんて書いていない。


それは、いつか私が直接言うことだから。








ーーー私が、いつか、静也君と会った時に。