幸せの天秤

あたしは、また布団に潜り込んだ。


どうやら、2度寝をしてしまったようで、
起きた時、隣には裕太くんは居なくて周りを見渡す。

物音がした方を見ると、裕太くんはキッチンで何かしているようだ。


あたしはキッチンに向う。


[おはよ]

あたしに気付き、挨拶を交わす。

いつもと変わらない祐太くんの様子に、自然と顔が綻ぶ。


裕太くんは朝ご飯を作っていたようで、テーブルに料理が並ぶ。


[料理できるの?]

[一応1人暮らしだから、それなりの家事は出来るよ]


また知らない祐太くんの一面が見えた。


[美味しそうだね]

あたし達はテーブルに着き、朝食を取った。



朝食を食べ終わり、あたしは一旦自宅に帰る。

[送っていこうか?]と聞かれたが、
[大丈夫]と言うと、軽くキスをされた。


そんな些細なことで、赤くなっている
あたしはどれだけ恋愛を疎かにしていたんだろう、、、。



家に着き、着替えを早々に済ませ、事務所へと向った。


昨日の案件をまとめて、東条さんに持って行かなければ。

そう、思ったら、あおの顔が浮かぶ。


さっきまで、祐太くんを想って幸せを感じていたのに
あたしはまだ、忘れることなんか出来てない。



あたしはまだあおのことが、、、、




、、、、好きだ。