幸せの天秤

「なんか、安心した。青山も普通の男で、レンリも普通の女で」(英語)


部長は意味の分からないことを言う。

「どうゆう意味よ、東条」(英語)


「だって青山の奴、女に興味ないからあっちかと思ってたし」(英語)

部長が言うあっちとは、男って意味だろう。

「あんたねぇ」(英語)


「じゃ、あたしはどうなんですか」(英語)

「レンリは、恋とか興味ないんだと思ってた。
相手に寄り添うことを好まなそうだからな」(英語)



そうな風に思われていたなんて、思ってもいなかった。

あたしは、そんなに人を遠ざけていたのだろうか。


「レンリは、アメリカにいた時だってちゃんと恋愛はしてたわ」(英語)


マリアの言うように、アメリカにいた時7年間だって、ちゃんと彼氏はいた。

「彼氏の数が、恋愛の数だとは限らないだろ」(英語)


別に適当な気持ちで付き合っていた訳じゃない。

少しでもあおのことを忘れて、前に進めるんじゃないかと思っていたのも事実。



でも、付き合う度にあおの大きさに気付かされたのも事実。



「自分ではちゃんと恋愛してたつもりなんだけど」(英語)


「恋愛って意識してすることじゃないだろう。気付いたら、落ちているもんじゃねぇか」(英語)


部長の言葉に、頷ける。


あおとの時は気が付いた時にはもう、あおのことが好きだった。


「わかる気がする。
でも、最後に終わりがあるなら本当の恋になんて落ちたくないものね」(英語)


マリアは哀しそうに言う。

「終わりがねぇ恋なんてあるわけねぇだろ。人はいつか死ぬんだから」(英語)


マリアの言葉にも部長の言葉にも頷ける。



確かに人間はいつか死ぬ。

なら、本当の恋を知って死ねるならあたしやマリアは幸せなのだろう。