いつだってあたしは、何かに怯えて、周りの目ばかり気にして。

自分から何か行動するようなこともなくて、、、。


マリアは優しく抱きしめてくれた。

「レンリはいつもあたしのことを頼ってくれない。
いつでも、自分1人で解決しようとするから、少し寂しいよ」


マリアがそんなことを思っているなんて思いもしなかった。

あたしは、マリアに過呼吸のことを話した。


「苦しかったね。ごめんね、気付いてあげられなくて」

マリアは何も悪くなんかない。

あたしが勝手に言わなかっただけなのに、、、。


「あたし、、、、あおにずっと会いたかった。
あおの幸せを思って離れたのに、あおが指輪してるのを見て後悔してる。
もし、日本に来てあおに会っても、祝福してあげられるって思ってたのに。
やっぱり、無理だよ。だって、あおのこと、、、、まだ好きだから」


好きで、好きで、クルシイ、、、。


「でも、またアメリカに戻っても何も変わらないんじゃないの?」

あおに7年も会わなくても、忘れられなった。

あおへの気持ちはアメリカに戻っても、変わらないのかもしれない。


「でも、このまま日本に居たら、仕事も手に付かなくなりそう、、、」

マリアが与えてくれた、建築家としてのあたしもこのままじゃダメになる。


前に進めないうえに、仕事が出来なくなったら、
あたしには本当に何もかも残らない、、、。



「レンリ、もう少し頑張ってみない?あたしだって、後1ヶ月はこっちにいるし。
それでもし、ダメだったら一緒にアメリカに戻ろう」

マリアを見る。


これで、本当に良いだろうか。


自分でマリアに、アメリカに連れて行って欲しいと望んでおきながら
マリアから了承を貰って、揺らぐ。