幸せの天秤

幸せな時間なんてあっという間で。


あおと一緒に過ごしても、帰り際はいつも寂しくて。


悲しそうなあたしに、「また、明日な」ってキスしてくれる
あおが大好きだった。




あたしの時間は、ほとんどあおと一緒だった。


高校3年の冬にあおとの子供を授かった。

それを期にあおと夫婦になった、、、。


青山レンリに。



高校生活も卒業式残すのみで、あおのアパートで2人暮らしをしていた。


あおも就職が決まり、「早く生まれてこないかな」なんて、幸せボケしてた。

秋には、パパとママになるんだ。


楽しみで、でも2人の時間がなくなると思えば、少し寂しくて。


あたしはあおとの幸せな時間に酔いしれていたんだ。



これからの人生にもう、
幸せなことしか起きないんじゃないかって思ってたから。



でも幸せな魔法が解けるのはあっという間で、神様は意地悪だと本気で思った。



無事に高校を卒業して、あおも社会人の仲間入りをしたある日、腹痛に襲われた。


あおは仕事で、家に1人。


腹痛が和らいだ一瞬にタクシーを呼び、通院してる産婦人科に向った。

病院に着いたときには、あたしは意識を手放していた。


目が覚めたときは病室のベットで横になっていた。