それから退院に向けてあたしは、順調に体重を増やした。


「あまりに順調で怖いくらいだね」

体重が増えて喜んでいるのに、先生に水を差される。

「順調は良いことじゃないですか」

「まぁね。でも、、、」

「でも、なんですか」

「いや」

先生に濁される。


何も間違ってなんかいない。

マリアにあおのことを話した時も、「そっか」とだけしか言われなかった。

竜崎さんは「よかったな」と言ってくれたが、気持ちはマリアと同じのように思えた。


あたしとあおが一緒に居たらいけないのだろうか。

なら、なんで誰も教えてくれないの?

曖昧な態度が、またあたしを惑わせる。

でも、あおの顔を見るとそんなことも、どうでも良く思えた。


恋の力なんだろうか、、、。


「先生、、、。最近、マリア達来ないね」

マリアにあおのことを話してから、面会に来る日数が少しづつ減った。

嫌だと思っていたが、来なくなると少し寂しい。


「マリアさんも忙しい人だからね」

確かにマリア見たいな人なら、これが普通なのかもしれない。

逆に前の方が、おかしかったのかもしれない。


「、、、そっか」

あたしが気にしすぎてるだけなのかな。