幸せの天秤

卓真の顔が目に入る。


初めて、卓真に抱かれたときのことはあまり覚えていない。

今まで卓真と一緒にいたときは気付かなかった。

卓真ってこんなにも色っぽかったんだ。


あたしの体が卓真を求めてる。

もっと、もっと、、、卓真が欲しい。



こんなに誰かを求めたのは、いつ振りだろう。

もしかしたら、卓真とはこれが最後になるかもしれない。

あたしは卓真を忘れることができるのだろうか。


あおの時のように潔く身を引けるだろうか。

祐太くんの時のように「頑張って」なんて、背中を押してあげられるだろうか。

東条さんがマリアにしたみたいに、他の人に取られても笑って応援できるような人で居れるだろうか。


きっと、今のあたしにはどれも出来ない、、、。

なら、あたしは卓真に何をしてあげられるだろうか?

、、、、わからないよ。




ただ今のあたしが望むことは、卓真の記憶に少しでも長く生きていたい。



「卓真、、、、ごめんね」


その言葉と共にあたしは意識をなくした。


このまま、明日なんて来ないで、、、、。

時間なんか止まってしまえ。


でも、そんなこと許されない、、、。