幸せの天秤

「あたしが辞めたら、卓真が責任取ってね」

「なんでだよ」

「就職先ないから」

「なら、新店舗のデザインでもしてもらおうかな。レンリ アオヤマに」


卓真はあたしのことを知ってる。

前に卓真の会社のデザインを依頼されて、書いたことがある。

「もう、、、、書かないよ」

「東条やマリア・ブラウンはお前のこと探してるぞ」


卓真と東条さんは昔からの付き合いらしい。

あたしも最近知ったことだけど。


「何処からの情報よ」

「俺からの情報だ。こないだ、会ったんだろ」


あたしは飲み終わった缶ビールをテーブルに置き、新しい缶ビールを冷蔵庫から持ってくる。

「偶然ね」

「ふ~ん。まぁ、良いんじゃね?」

「何が」

「わかんね」

相変わらず会話が成立しない。


それでも、卓真といると落ち着く。

お互いに恋愛感情も体の関係もなく、こうやって話せる人は今は卓真しかいない。


卓真は立ち上がり、風呂場に向う。

あたしはベットに寝転ぶ。

自分のベットとは比べ物にならないくらいフカフカしてて、気持ち良い。