幸せの天秤

チャンスを与えられる人間には、その才能があるからだ。

それを自分から捨てるなんて、勿体無さ過ぎる。



「涼己はさ、全部詰め込み過ぎなんだよ。
何を一番見せたいか決めないと、良いものも全部無駄になっちゃう」

「こんな使い方あるんですね」

なんて他人事のように関心している。


「あのさ、あたしなんかのでも使えると思ったら盗まないと。
会社の人たちに向かないとか言われて諦める前に
もっと勉強しなさいよ。せっかくチャンス貰っているんでしょ。
ダメ元で、どんどん書いて上の人に見せなさいよ」

なんてあたしらしくもなく、必死になってる。

でも、楽しくて仕方ない、、、。

「俺、頑張ります!!」


そう言うと、涼己はまたデザインと向き合う。


そしてやっとのことで完成したデザインを見て、2人で喜んだ。

「明日、部長に見せてきます!」

「OK貰えると良いね」

「あ~緊張してきた」

涼己は胸を押さえる。

「今から緊張しても仕方ないでしょ。てか、もうこんな時間。
明日も仕事でしょ?もう帰った方が良いよ?」

涼己は時計を見る。


「そうですね。すいません、こんな時間までつき合わせて」

「気にしないで、楽しかったから」

「俺もレンリといる時間、すっげぇ楽しい」


涼己は笑顔で言う。

あたしは照れくさくて、「はいはい」と誤魔化す。


「じゃ、また」

そう言い、涼己は帰って行った。