[もうこんな時間?祐太くん帰っても良かったのに]

就業時間を余裕で過ぎている。


[俺はレンリさんと居たかったから]


そんな台詞を普通に言う。

祐太くんの愛情表現が真っ直ぐすぎて、恥ずかしくなる。


[レンリさん]


真面目な顔であたしを見る。


[ちゃんと言ってなかったから、、、]

[何?]




[俺と、、、付き合ってくれますか?]




昨日体を重ねたというのに、祐太くんは真面目だ。

あたしは祐太くんの胸に飛び込みたい、、、。


でも、あたしの中で生きてるあおがあたしを止める。








このまま、あおを想っていたって何も変わらない。

分かってるのに、何であたしはまだ迷ってるのよ、、、。



あたしは必死で、あおを追い払う。


[、、、、お願いします]


あたしはあおじゃなく祐太くんを選んだ。


すぐそこにある、幸せに負けたんだ。




この決断があんなに周りを傷つけることになるなんて思いもしなった。

あたしはこの時、自分の幸せしか見えていなかったんだ。