『それ……だけ?』



「なんだよそれだけって」




あたしの言葉を聞いて少し不機嫌になる颯真



『ご、ごめん……でも…』




「でも?」




『退学かも……なんて勝手に考えちゃったりしてたから……』



少し安心しちゃった……




「退学する理由なんてないのに?」




『だから不安だったの!!』




でもよかった~……




ん?





『颯真……』



「ん?」



『留年って言った?』



「おぅ」




りゅ、留年……




『だ、ダメだよ!!!』



「は?さっきまでそれだけって言ってたくせに?」



『あれは退学じゃなかったから拍子抜けしてたの!』




留年なんて……




『同じクラスになれないじゃん!!』