「……か」





ん……?






ここはどこ?






「りん……か…」







あたしの名前を呼んでいるのは誰?







あたしは目を開けた







目を凝らすと前の方にうっすらと人影が見えた






『誰?』






するとその人が振り返る






その人は……







「凛香」






『颯真!!』







久しぶりに聞くあたしの大好きな声








『颯真!!』









あたしは走った







でも颯真はどんどん離れていく






『颯真!!行かないで!!!』






「……凛香」





『?』






「ごめんな……」







颯真は悲しそうにそう呟いた








『!!!』








颯真がどんどん見えなくなる









『颯真!!』





どれ程叫んでも颯真は止まらない






気づいた時には






あたしは涙を流していた