幸せの神様。

スカートがユラユラ揺れて、俺の手を引っ張って上がる姿は、まるで王子様を助ける人魚姫みたいだ



なんて思ったけれど、こんな格好悪い王子様は居ないだろ



と自分で突っ込んだ




「かなづちとね?



淡々と俺に聞くルイは、少し怒っているように見えた



「いや、違うけど…」



「なら、はよ(早く)上がってきてよ。」



眉をハの字にしながら言われ



心配、したんだと分かった。