幸せの神様。

…………



でも、俺は気付かなかったんだ



誰かの為に何かをしたいと思った事なんてないクセに



知らない間にあの子の幸せを願ってた



それは、もう



“特別”



だって



全く気付かなかったんだ。



ウソみたいに、ピタッと止んだ雨を見上げていた君がすぐ傍に居た事に気付けなかったように



その彼女を見つめる俺の瞳は、きっと誰が見ても分かる位



愛しさで溢れていた事に



気付けなかったんだ



…………