「凪…不思議」



「何が?」



「私ね、きっとずっと前から凪を知っとる気がする」



「、うん…」



「もしも、前世があるとならきっと私凪の傍に居た気がするんよ。何にも根拠はなかけど…そう思うだけで私、幸せ。幸せって言葉…怖くて使わないようにしてたけど…凪、私…し…」



もう一度“幸せ”を聞きたくなくてルイを下ろして塞ぐようにキスをした



「言うな…」



涙が出そうなのをこらえて…



ルイを確かめるようにゆっくりゆっくりキスをする



後ろで上がる花火の音が、やけに遠くに聞こえた