空の願い










小さくため息をついき、落ち着いたところで紅茶を飲んだ。



ちょっと冷めたソレも、味は落ちていなかった。








「俺、空良と一緒にバンドやってる九条ヒカリ。ちなみに同い年ね。」



「同い年.......にしては大人ですね。」



「老けて見える?」





坂本君を挟むように九条君は座る。






「いや、そうじゃなくて......うん、そうじゃない、から。」





ただ、同い年なのに見た目も、行動も、言動も、私よりはるかに大人だから。



決して老けてるわけではない。







「そういやヒカリ、慶たちは?」



「レポートで追いやられてるよ。だから遅くなるみたい。」





坂本君は思い出したかのように言う。







「空良から聞いてる?ここでバンドやってること。」



「.......いちお。」



「そっか。俺たちも知ってるんだ、真尋ちゃんのこと。」



「は....?」





え、なに。ストーカー?

綺麗な顔してストーカー?




ちょっと引く。かなり引く。







「空良から聞いてたんだ。」




.........そっちですか。






「真尋はまだ来ねえなって言いながら待ってたんだよ。」




九条君はクスリと笑い、坂本君を見る。


当の本人は、少し頬をピンクに染めて視線を反らす。





「よかったね、空良。」



「るっせ。」




何故か知らないけど、完全に照れているようで。






その可愛らしい姿に笑ってしまう。