空の願い











サチにはメールで別れを告げ、お店をでる。




もうすぐ夏だというのに、まだまだ肌寒い。







冷たい風が頬をかすめ、少しだけ酔が覚める。









「家、どの辺?」



「........あそこのバスから西に向かって20分。」



「んー.........なら大丈夫か。」





少し先を歩く彼は声を弾ませ、私の方を振り向く。










「ちょっとだけ、俺に時間くれない?」



「......は?」



「アンタの家の近くに海あるでしょ?そこに行くの。」



「え、ちょ......」



「さ、バス停まであと少しだから。」






行くよ、と言って、歩いていく彼。







え、何。



何で海に行くの。






ていうか、私の返事も聞かずに決めないでよ。










私は大きくため息をついて、彼の後を追った。