空の願い












「はい、これ。サチから預かった。」







彼はそう言って、ズイっと私に荷物を渡す。







「あ、ありが、と..........」







........じゃなくて。








「私、一人で帰れる。じゃ、さようなら。」



「いやいや、一人じゃ危ないから。もう真っ暗だし、送ってくって。」



「結構です。」






受け取った荷物を手に取って、彼の横を通りすぎる。











「待ってって。」





が、彼はそうはさせてくれなかった。








「サチに頼まれてるから。送ってかなきゃ、殺されるの。」




彼は眉を下げて、苦笑する。









そう言われても..........




何で彼に送られなあかんのよ。








と、言いたいところだけど。




サチがそう言ったなら、きっと確実に殺されるからな。












気分はよくなっても、酔ってるもんは酔っている。







「...............お願いします。」











今日だけは、送られてもらおう。