今年の夏に20歳を迎える私。 福部真尋、大学2年生。 大学は地元でも有名なところ。 「真尋、行くよ。」 数少ない私の友達、石田サチ。 長い黒髪が、振り向き際に揺れる。 「今行く。」 サチとは、大学に入った当初に知り合った。 綺麗な外見なのに、喋ればありえないくらいの毒を吐く。 私も最初は、毒を吐かれていた。 「何その言い方。相変わらず無愛想な面が腹立つわ。」 ............こんな感じで。